午後より大阪に行き

本の入れ替え。
今日もモノレールに乗る。
先日、見たデトロイトの風景写真が余りに強烈で
ついつい目の前の光景に重ね合わせてしまう(極めて不謹慎なのだが)。
 
外は凶悪に寒いが室内は暖かく、
本の入れ替え作業をしているだけで
軽く汗ばむ感じ。
ひたすら箱を開けて本を出しては並べの繰り返し。
それが終わると次は各店への返送品造り。
やや手間取るが何とか予定少しオーバーで終了。
 
挨拶をして帰る。
帰途、電話にて簡単な報告。
某店主から、本題と離れたゴシップ・ネタを伺う。
いやはや。
行き帰りに読んでいたのがレリスの日記だったので、
軽いシンクロ...と思ったりなど。 

余りに冷えるので、コンビニでカップ酒とも思うが、
あんまりな気がして止める。
最寄駅に戻ると(嫌な予感がしていたのだが、案の定)自転車撤去。
トホホな気分で帰る。
すぐにお風呂屋に行き、ひたすら湯船で呆ける。
戻ってパンとチーズで簡単な夕食。
食後にホット・ワインを作り、ボンヤリと二杯。
今日はこれにて終了。
Le temps des moissons/Ariel kalma を聴きつつ
眠る準備。

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 実際に柳田は霊魂と、霊力の存在を信じていた。「私は神や霊魂の存在を信じません。しかしそれを信じている多くの人々のいることは事実ですし、その事実は重要なものとして尊重しております」、という筆者の言葉に、柳田はちょっと甘酸っぱい、にがい顔をしたが、「だって君は、亡くなったおとっつあんに、毎朝煙草をあげているというじゃないか。一体君は亡くなった人の何に向かって煙草をあげているのかね」と私の痛いところをついてきた。「それは父親が好きだったし、子供のときから祖母や母にやらされて、まァ一種の習慣です」、と逃げたが、「いや、それが霊魂の存在を認めている証拠だよ。日本人の霊魂観はヨーロッパの宗教学者がいうような理屈じゃない」。
 私は柳田の墓参りには、いつも一本の煙草を墓前に供える。終戦前後の『炭焼日記』には、私が「光」一箱を持参したことまで克明に記している。細々と立昇る煙のなかにうれしそうにそれを吸った柳田の温顔が彷彿とあらわれるのである。
 
柳田国男と宗教史学/堀一郎

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