気分が今一つスッキリしない時は

アレクサンドル・ジャコブの評伝を読む。
アナーキストの大泥棒』水声社 ISBN:9784801000452
 
アルセーヌ・ルパンの誕生に一役買ったと目されるだけあって
確かに前半の泥棒稼業は嘘のようなホントの話。
後半の流刑地での奮闘もいやはや、あっぱれというべきか。
筋金入りのアナーキストという辺りが
更なる彩を添えていて
少なくとも読んでる間は鬱々した気分から開放される。
 
著者セルジャンも振幅の多い人物で
ヴィシー〜ドゴール期「おフランス」のいかがわしさを
一身に体現したような興味深さ。
あんまし、周囲には居て欲しくないタイプではあるが。