命日に観る。

しかし、山岸しづ江が演じる河内山宗俊の女房なんてのは古今東西、どこにもいない。ある意味「不滅の女」である。そして無頼の男達は「無垢な乙女」の為に命を落とす。これを映画として呼ばず、なにが映画か。

https://www.youtube.com/watch?v=gwH6Tun3cSM


しかし、なんで山中貞雄って「死の直前の瞬間」を撮るのが、こんなに上手いんだろう。彼は「映っていない映像」を確実に「映している」と思うし、それが「映像」にはない「映画」の一番の大きな力だと思う。その「力」をこの世紀が必要とするかは別にして、僕は死ぬまでこの「力」を信じたいと思う。N