踏み折られたガラスの霜柱。

垂直方向への規則性という夢やぶれた幻想都市。ひび割れた稜角に乱反射する暗灰色の終末。その瓦礫の上に、宙吊りにすえ置かれた無人の街。廃墟の幻影の上にもうひとつ、さらに廃墟の幻影が重なる。生み出されると同時に、凍てついた視線によって、アクリル状に廃墟として凝固させられた世界。
 
相倉久人によるPhewの1st評を読んでいて
とても懐かしい気分になる。
まだ世界を捉える言葉やお喋りに肉質感が残っていたような、
そして、良くも悪くも、記憶や感情、無意識が
まだ個人単体で完結していた頃の言葉遣い、
という気がして、ちょっぴり「のすたれ爺」。