アヴェロスの遺体が

コルドバに運ばれたおりに、イブン・アラビーがそれを目撃したことは先に記した。これについての彼の記憶は強烈なものであった。馬の背の片側には棺が乗せられ、反対側にはアヴェロスの著作が積まれていたのである。<<遺体と平衡を保つ一束の書物>>。
 
イスラーム哲学史/アラン・コルバン