近所の100円ショップに
フロッピーを買いに行く。売り場の片隅に放置されている風情はまさに「前世紀の遺物」。
「すべてはこんなにも遅く、重く、もの悲しい・・・・・・わたしの部屋には大勢の連中が押し掛けてきた。そしていろいろなことをいった。大したことではなかったが。そして連中は出ていった。めいめい世界の片隅で年をとり、惨めで、動作が鈍くなった」
(セリーヌ「なしくずしの死」より)
ワタシモアナタモキットソウナ(アルイハ、ル)ノダトオモウ。
とか言ってたら雪が降ってきた。
昔、世話になっていた会社に屋久島出身の男の子がいて、彼は大学で名古屋に出てくるまで雪を見たことがなく、最初に雪を見た時、「空から埃が降ってくる」と思ったらしい。
なんと詩的な。
無性にアンナ・カヴァンの「氷」が読みたくなるが、何度も売り払って手元になし。残念。ラストの「装甲車の走行音」を想像しつつ(あまりに「未来派的な浪漫」だが、まあ良しとする。酒も入っているので)寝ることにする。
寝る寸前、「氷」がハードカバーで出ていることを知り、驚愕。「時が流れた」という思いがする。